JATA世界旅行博の報告

JATA世界旅行博2003報告

「JATA世界旅行博2003」が無事終了しました。昨年までは(社)日本旅行業協会と㈱世界旅行博が隔年毎に交互開催していましたが、本年からは合同主催となり、毎年開催されることになりました。
そんな今年の旅行博の中日、10月4日(土)午前10時から2時間30分、アネックスホールにおいて日本旅行業協会主催、もっと優しい旅への勉強会の運営によるシンポジウムは成功裏の内に終了しました。シンポジウム報告は後日あらためて掲載を予定しています。
10月3日(金)から10月5日(日)の3日間、パシフィコ横浜で行なわれた旅行博会場に昨年同様「バリアフリー旅行情報センター」の運営を日本旅行業協会の委託により当勉強会により運営いたしました。ブースでは障害のある方、高齢の方々をはじめ、多くの人がもっと気軽に旅を楽しんでいただけるように、バリアフリー旅行に関するパンフレットや情報誌をご紹介、サポート・スタッフによる相談をさせていただきました。

ご来場のみなさま、関係者のみなさまありがとうございました。また、シンポジウム開催・ブース運営ともに勉強会の多くの会員によるサポートをいただき、無事に終了できましたこと、厚くお礼申しあげます。特に今回の世界旅行博のためのサポート・チームの皆さんには開催準備も含めご協力をいただきました。本当にありがとうございました。

このセミナーについて、下記のとおり報告書に取りまとめましたのでご一読頂ければ幸いです。 また、当会事務局長の吉田執筆の「月刊ノーマライゼーション」誌((財)日本障害者リハビリテーション協会発行)掲載記事もご紹介致します。

JATA世界旅行博2003報告書

※「JATA世界旅行博2003報告書」をご利用いただくにはAdobe Readerが必要です。 お持ちでない方はこちらからダウンロードしてください。 


「誰でも、自由に、どこへでも」 JATA世界旅行博2003にてバリアフリー旅行フォーラムを開催
(月刊ノーマライゼーション 2003年11月号より)
シンポジウム開催およびブース出展概要

 

「誰でも、自由に、どこへでも」 JATA世界旅行博2003にてバリアフリー旅行フォーラムを開催

(月刊ノーマライゼーション 2003年11月号より)

アジア最大の旅の祭典「JATA世界旅行博2003」(10/3-5、パシフィコ横浜)において、障害のある方や高齢の方の旅行環境について考える「バリアフリー旅行フォーラム2003『誰でも、自由に、どこへでも』」が、(社)日本旅行業協会(JATA)の主催のもと、10/4(土)に行われました。近年のバリアフリー旅行に対する関心の高まりや、障害のある方や高齢の方の外出機会の増加傾向を受けたもので、業界団体の主催するイベントでは初の試みとなりました。

バリアフリー旅行にみられる「バリア」とは?

ノーマライゼーション誌の表紙障害の有無にかかわらず、誰もが自由に旅を楽しめる環境づくりをめざし、1991年より研究や実践を続けている「もっと優しい旅への勉強会」では、JATAの委託により、このフォーラムの企画・運営、当日の進行など、会員のボランティアにより協力をしました。
バリアフリー旅行に対するニーズは年々増加の一途を辿っており、それに伴い旅行会社の商品拡充やサービスの質的変化が見られ、宿泊施設や交通機関などの対応も充実するなど、もはやこのテーマは特別なことではなくなりつつあります。
また、最近では自治体やNPO、医療機関や教育の場などにおいても関連した取組みがなされており、観光資源のバリアフリー化は、そのまま文化資源の水準を示すひとつの指針であるとも考えられます。
一方で、いまなお多くの課題が山積みとなっており、一般的に論じられているハード面やソフト面のバリアは当然ながら、バリアフリー旅行を必要としている人たちの多様なニーズの実態が顕在化されていないという、いわばコミュニケーション不足からくるバリアもその一因であると思われます。今回のフォーラムは、障害のある当事者と、先駆的な実践を重ねている旅行会社や交通機関、観光地などの関係者をパネリストに迎え、各々の取組みや成果を具体的・直接的に紹介することにより旅行本来のもつ快適さや楽しさを伝え、ユーザーの興味や潜在需要を喚起することを目的として開催されました。

このフォーラムは2部構成とし、前半では旅を楽しむユーザーの立場から語ってもらい、後半はそれを受ける形で、旅行を提供する側の取組みを述べていただきました。

第1部「ご旅行を考えてから、出発まで」では、数多くの旅行経験のあるユーザー2名(車いす利用の方1名、目の不自由な方1名)にまず自身の旅行体験を語ってもらい、そこから得た「旅のノウハウ」「楽しかったこと」をはじめ、提供者側に対する今後の課題や要望を述べていただきました。ここではバリアフリー旅行を扱う旅行会社の方(1名)からも実際の旅行の流れについてアドバイスをいただきました。

これを受けて、第2部は「ようこそ、どうぞ」と題し、まずは提供者側の歓迎の姿勢をアピールしていただきました。ここでは航空会社やリゾートホテル、ハワイや沖縄などの観光誘致やコンサルティングに関わるパネリスト4名から、バリアフリーに関するプログラムや取組み、その成果を示した統計資料、イベントなどの紹介をしていただき、また、旅の魅力やポイントなど、バリアフリーだけにこだわらない視点からの情報も盛り込んだものとなりました。これらの構成と内容により、企画段階から出発まで、および旅行中におけるシチュエーションを時系列的に考えていけるという特徴と、消費者と提供者の双方の立場が一緒になってこのテーマを考えていくという特色を具体化することができたと思われます。

多岐にわたった会場からの反応と期待

各パネリストの話が総じてポジティブでかつ実践的な事項に焦点を当てたものが多かったこともあり、会場からの反応も「夕日のきれいな観光スポットはどこか」「マリンスポーツを楽しめるところは?」「温泉を楽しむためのコツは」などといった、旅行好きなら誰もが関心をもつような質問が数多く寄せられたことは、このフォーラムのひとつの成果であったと考えます。また、旅行情報を得るために有効なインターネット環境について、アクセシビリティの改善による情報保障の拡充と、旅行機会の増加との関連といった非常に興味深い意見も聞かれました。

一方で、「バリアフリー旅行というと、主に車いすユーザーを対象に考えがちだが、聞こえの不自由な人や内部疾患など、見た目ではすぐにわからない人たちへの理解や配慮も考えてほしい」「思いの強い旅行会社の価値観との垣根を感じる。もっと普通に考えてほしい」といった意見もあり、あらためて要望が多岐にわたっていることを感じ、それぞれのニーズに応えるべく整備が必要であることを指摘された思いがしました。

今後の課題について

今回のシンポジウムは、休日の午前中の開催であったにもかかわらず、障害のある方をはじめ、業界関係者や福祉関係者、学生、マスコミなど約100名の方にご参加いただきました。また、期間中に出展したバリアフリー旅行情報に関するブースにも多くの人が訪れ、あらためてこのテーマにおける各方面の関心の高さを示すものとなりました。この分野におけるニーズはますます高まるものと思われ、同時にその多様性も顕著になっていくことが予想されます。旅行そのものに対する考え方が人それぞれ違うのは、当然ながらこの分野においても同様です。

「誰でも、自由に、どこへでも」の実現には、多くの課題が残っています。本来バリアフリーとは、旅行そのものを楽しむための「手段のひとつ」にすぎないはずですが、いまはまだその手段の部分が旅の本質よりも目立っている段階ではないでしょうか。今後は提供者側に対しても、より一層のバリエーションが求められるでしょうし、一方でそれに応えるための投資効果が見えにくいといった不安も存在します。また、ユーザーにとっても、「行きたいところへ」行けるほどの選択肢に恵まれているとは言いがたく、自分の意志や責任で選択できる環境づくりが望まれます。今回のフォーラムは、双方のもつ情報を引き出しすりあわせながら、お互いに今後のバリアフリー旅行について考えあうひとつのきっかけとなったように思われます。本会では、今後こうした機会が各方面で継続的・発展的に開かれることを願っています。

よしだたけふみ / もっと優しい旅への勉強会 事務局長

【シンポジウム開催およびブース出展概要】
バリアフリー旅行フォーラム2003(シンポジウム)

テーマ

だれでも、自由に、どこへでも=バリアフリー旅行へようこそ

バリアフリー旅行の可能性、楽しさ、情報について、旅行する方、旅行サービスを提供する方、それぞれ7名の方々に具体的に旅を楽しむためのポイントを語っていただき、多くの人々にバリアフリー旅行の可能性を知っていただきます。

プレゼンター

【パート1:「旅行を考えてから、ご出発まで」】
(1)上山のり子氏 (NPO法人TASC[トータル・アクセス・サポート・センター]副理事長)
(2)高橋玲子氏 共用品推進機構会員
(3)伴流高志氏 (旅行会社関係者、クラブ・ツーリズムバリアフリー旅行担当
【パート2:「ようこそ、どうぞ」航空会社、リゾート観光地、施設などの旅行者を受け入れる方々】
(4)大槻みち子氏 (航空関係者、ANAスカイアシストデスク部長
(5)白石武博氏 (沖縄観光関係者、カヌチャベイリゾート東京支社副社長
(6)松本明氏 (スキーリゾート関係者、新井リゾート所属
(7)中沢信氏 (ハワイ州観光局関係者、株式会社バリアフリーカンパニー代表

※発表者は変更される場合がございます。

会場

パシフィコ横浜 アネックスホール

開催日時

2003年10月4日(土) 10:00~12:30

バリアフリー旅行情報センター(ブース出展)

障害のある方、高齢の方々をはじめ、多くの人がもっと気軽に旅を楽しむため、イベント期間中においてバリアフリー旅行に関するパンフレットや情報誌を紹介します。スタッフによる相談も受けつけています。

会場

パシフィコ横浜展示ホールA・B・C・D「JATA世界旅行博2003」内、
ブースNo.H-1 「バリアフリー旅行情報センター」

開催期間

2003年10月3日(金) ~ 5日(日)
3日(金) 10:00~18:00 業界関係者
4日(土) 10:00~18:00 業界・一般入場  シンポジウム開催
5日(日) 10:00~17:00 業界・一般入場

入場料

大人1200円  学生600円  ※保護者同伴の小学生以下は無料

主催:(財)日本旅行業協会 後援:国土交通省 協力:もっとやさしい旅への勉強会

過去の展示のようす JATA2001のようす

過去の展示の模様(JATA2001)

世界旅行博の概要

●名称
JATA世界旅行博2003
●主催
JATA国際観光会議&世界旅行博実行委員会
●後援
国土交通省、横浜市
●企画・運営
社団法人日本旅行業協会、 株式会社世界旅行博
●会場
パシフィコ横浜 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-1
●開催期間
2003年10月3日(金) ~ 5日(日)
3日(金) 10:00~18:00 業界関係者
4日(土) 10:00~18:00 業界・一般入場  シンポジウム開催
5日(日) 10:00~17:00 業界・一般入場
●入場料
大人1200円  学生600円  ※保護者同伴の小学生以下は無料

ページの先頭に戻る