「もっと優しい旅への勉強会」定例会報告

2002年7月 定例会の報告

大洗海岸バリアフリーキャンプが七月の勉強会です。
ここ常陽明治記念館・大洗キャンプ場はバリアフリーとは言い兼ねますが、車いすで入れる仮設の身障者用トイレを用意していただきました。一方、バリアフリーを進めてきた大洗サンビーチ海水浴場は砂浜に弱い車いすでも舗装された通路で波打ち際近い更衣室まで行くことが出来、そのまま海に入れる車いす(ランディーズ)が15台用意されていて、昨年も勉強会の有志が出かけています。

7月27日(土)、28日(日)の一泊二日の日程で茨城県大洗町のキャンプ場に行ってきました。総勢22名プラス犬2頭、バス1台、車6台、バスと車一台はリフト車、現地集合です。宿泊はバンガロー2棟、テントが5張り、寝袋は持っている人は各自持参、足りない分は幹事に手配していただきました。
横浜、東京でメンバーを乗せて、午後3時半、バスで到着してみると、秋元さんらが先着していて、既に設営が相当に進んでいました。それでもテントの組み立て、テーブル・イスのセット、バーベキューこんろの火起こし、などおおいそがしの準備の一方、お買物隊は大洗の魚市場まで長駆仕入に行きます。
今回のキャンプツアーが初対面の新人大学生の荒木学さんは早速力仕事で大活躍、犬2頭と調理の自信のないおじさん達はウロウロしていますが(ちなみに草薙さんは林間の草むらでビール片手読書ざんまい、竹林の七賢と名付けました)
準備は着々とすすんで、明朝のカレーまで出来てしまう手際の良さ。お買物隊が到着すると、さっと鰹をおろして「さく」にし、軽くあぶって氷水につけ、たたきを鮮やかに作るのが新事務局長の吉田さん。いろいろな人材がいる勉強会の面々ですが、さすがこの手際の良さに回りの人も息を飲んで見ています。
ほたて、さざえ、甘えび、たこ、鰹のたたきと豪華海鮮料理についで、シュラスコをメインに焼肉料理が続々と出てきます。焼き茄子にはショウガと大根のおろしがついていますが、これは石倉さんの根性の賜物、22名分のおろしはやはり大変な分量です。
 飲物もビールにワインに焼酎、女王蜂入りスタミナドリンク?、缶チュウハイなどなんでもあり。実はこの日、大洗海岸の花火大会、それを狙っての期日設定だったのですが、薄暮から暮れるのを待って「ドーン」と予告の花火が上がると、一同気もそぞろ、バスなどに分乗して会場へ。近ぢかとみる花火の迫力に堪能したのですが、やはり海風は寒い。海の中に張り出した突堤の風当りの強さに、次第にバスの中へ後退して窓越しに見物する人が増えてきました。
キャンプに戻って一泊。朝はカレーです。実はご飯は焚かず、パンを薄切りにトーストして、ナンのようにカレーをつけて食べるのです。焼肉もカルビやベーコンなど続々、豪快に食べてキャンプ場を撤収、海岸へ向かいました。
海岸ではこの日もイベントが沢山、我々の拠点の間近ではビーチバレーのトーナメントがあり、賑やかでした。幸い台風の余波もなく、比較的穏やかな海辺で、ランディーズと呼ぶ大きなタイヤをつけた車いす3台に乗せ、海水浴を楽しむことが出来ました。
それにしてもかなり混雑した海水浴場の中にランディーズが入り込んで行っても誰も好奇の目を向けたりしない、そんな光景を見ると、隔世の感があるのは老ボランティアだけなのでしょうか。
おにぎりと焼肉、キムチ漬けの昼食の後、今度は温泉へ。盛りだくさんのお楽しみの2日間でした。

(村上昌則)

参加者から一言

中田美治さん(電動車いす)、寿美子さん
とても楽しかった。ピースボートでの旅行を皮切りに、北京、モンゴル、インドなど世界各地に行っているが、砂浜に入るのは中学二年の時以来。
荒木学(新入会の学生)
障害を持つ人と一緒という意識をしないで純粋にキャンプを楽しめた。皆さんが障害者と一緒の旅のプロだと言うことか、今後も障害者との旅につき合いたい。
室井陽子(室井孝王夫人)
障害者と一緒の旅は初めてだけどあまり意識しないで楽しめた。また家族で参加したい。

7月の勉強会を終えて

キャンプ場は、そもそも、障害者が利用するというコンセプトで作られておりません。
障害者側にも、障害の多い所へわざわざ出掛けて行くという発想も乏しいかもしれません。海水浴場も同様にバリアーが多く、日本では障害者が海水浴を楽しむ光景を見受ける事がほとんどありません。けれど、障害者がキャンプや海水浴に行けない訳でも行かない訳でもありません。「だれでも、自由に、どこへでも」アウトドアライフを楽しみたい人たちは大勢います。
今回、大洗のキャンプと大洗サンビーチでの海水浴も4度目となりました。
お天気も良かったので、夜の花火大会も、合わせて楽しむ事ができました。昨年までは、簡易トイレ持参でキャンプを張っていました。大雨にたたられて、キャンプどころではなかったこともありました。今年は、少し事情が変わっていました。
大洗キャンプ場では、クーラー設備のあるウッドキャビンが新設されていて、もし雨が降っても、障害者も苦痛なく寝ることもでき、又、車イスで入れる身障者用仮設トイレが設置してもらえました。
おどろいた事に、キャンプ場の林の横にスーパーが今年オープンしていて、なんと身障者用トイレと大型の身障者用駐車場スペースが設置されていました。一方大洗サンビーチでは、身障者用のシャワー室やトイレは以前からありましたが、身障者用の無料駐車場スペースが、より広くて、そしてより海に近い所に用意されてありました。
又、ランデイーズの数も増えているようでした。(ただし、昨年まで、海辺まで通行可能な車イス用道路としてのベニア板が、今年は付設してありませんでした。)
しばしば障害者にとって、旅行でトイレの問題が大きな比重をしめます。を計画する時も、あらかじめ各所のトイレ事情と病院の場所の確認だけはいつもしておりますが、大洗海岸では身障者用トイレを設置してあるホテルは公営・私営問わず、わずか数軒しかありません。今後は障害者のオストミーに配慮した、多目的トイレの新設をホテルや公共施設にぜひとも要望する次第です。
なお、海水浴場や隣接するアクアワールド大洗へのアクセスも低床バスを運行すれば障害者だけでなく、高齢者や乳幼児をかかえた若いお母さんにもバスが利用されやすくなると思います。
ぜひともバス会社や行政側に低床バスの運行をお願いしたいと思います。

プログラム担当・神田

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